---------------Monthly Kleingarten Nougakujuku News---------------

=======2003.6.1 6月号=========

 

CONTENTS
■畑の露地裏
■野菜自慢
■野のグルメ
■窯元探訪
■読者のコーナー
■農楽塾“メール農学校”
■利用者(ガルテナ―)へのお知らせ
■イベント情報

 

  ■畑の露地裏  
  畑の路地裏 F 

「あ〜、見つかっちゃいました!」
 子どもが後ろ手に物を隠すようなかっこうから、バツの悪さが伝わってきます。
 4月に新しく入った人はたいてい、夢にあふれているもの。こちらがまだ遅霜の心配をしているのをよそに、連休前にはもう、早々とメロンやスイカを植えています。「まだ無理ですよ」と、講習の中でいくら注意しておいても、こういう人が必ずいるのです。気持ちだけが先走っているのでしょう。向こう見ずといえばいいのか、ハラハラさせられたり苦笑させられたりします。

 クラインガルテン3年目ともなると、さすがに誰もそんなことはしません。「苗半作」といわれるように、野菜作りの全工程には苗作りが大きなウエイトを占めます。そういうことが経験的に理解できるようになると、身のほど知らずなことはしなくなるのです。
 とくにメロンは、苗から作ったって難しいのに、種から作るなど無謀です。「プッ」と吐き捨てた種を素人が植えて、千歳空港で7500円や9000円という値段で売られているようなメロンが穫れたら、静岡や夕張の農家はやっていられない。そんなことを頭では理解できるはずなのに、いざとなると夢の誘惑には勝てなくなります(もっともクラインガルテンは“夢を売るところ”ですから、多少は仕方ありませんね)。
 さて、5月末ともなると新入生の畑にもいろいろな苗が植えられ、畑らしくなってきました。しかし、畑の見栄えは、整理整頓もさることながら、適当な時期に適当な作業を行っているかどうかが決め手になります。その辺がわからない間は、どうも畑がしっくりまとまりません。

 畑は思うように作れないまでも、土地の利用法が理解できてきた人たちの畑は、なぜか整然として見えるものです。草取りの上手下手でもなく畝の歪みのことでもないのですが、どこか凛として見えます。今から梅雨明けまでに行う畑仕事が確実に準備できており、今年の年間計画がほぼ見えているのです。
 そんな農場主(?)に声をかけると、返ってくる言葉の中に、しっかりとした計画が見てとれます。そうなればもう、しめたもの。あとは、何もいうことはありません。今後は、当初の年間計画に少しずつバリエーションをもたせるなり、新たに生まれた余暇を別なことに使っていただければ、田舎暮らしがさらにおもしろくなるはずです。

 畑を上手に使いまわすコツは、はじめは少し余裕をもった栽培を行うことです。1つの畝にあれもこれもと、いろいろな種類の野菜が1本ずつ植えてあるなどというのは言語道断。そういう方は、園芸店を一回りすると、必ず1つ2つ、何かを手に持っていらっしゃる。もう一回りするとさらにもう1つ……という方です。はやる気持ちは理解できます。しかし、何事も計画が大事であります。

 これから入梅までは、畑仕事も一息つけるときです。あれこれ欲張らず、少し違った視点で田舎を眺める絶好の機会でもあります。季節も穏やかです。オクラやナスのアブラムシは無視して結構。あまり神経質にならずにいられる季節を大切にしてください。


[斎藤典保]

 

野菜自慢(訪問先 松村順さんご夫妻/

   ●キャベツ

 1月初旬に苗を買ってきて“ダメモト”で植えたのが、これほど大きくなるなんて! 生で食べても煮て食べても、軟らかくておいしい。息子がはじめて褒めてくれましたよ。「いい仕事してる」って(笑)。
 冬の間はさすがにキャベツも寒かったんでしょうね。いじけたように縮こまっていたのが、気温が上がってくると一気に大きくなりました。防虫ネットのトンネルが、冬には雪・霜よけ、春には虫よけになったおかげで、キャベツはすべて無傷。マルチの代わりにスーパーのレジ袋を広げて1株ずつ根元を覆ったのもよかったみたいです。収穫後の片付けが簡単で楽ですよ。



[訪問/有野真由美]
■野のグルメ
 コンセプトは「菜園で採れた季節の野菜で、簡単料理」を基本に月ごとにメニューを提案していきます。
レシピはシンプルなので、料理を作る方の工夫次第で色々なアレンジが可能です。
 料理を盛る器は窯元探訪でお借りした笠間焼の器を使用しています。

  ●新タマネギの中華風マリネ

材 料 新タマネギ 中玉 2個
調味料 漬け汁 一番だし 1カップ
酢  1/4カップ
薄口しょうゆ 大さじ2
塩 少々
サラダ油 適量
ゴマ油 適量
黒炒りゴマ 少量
作り方 1) タマネギを縦半分に切り、適当な大きさに切りそろえる。
2) 熱湯に塩と酢を少量入れ、切ったタマネギを軽くゆで、冷水にさらす。
3) 2)のタマネギを漬け汁に入れ、一晩漬け込む。
4) 3)のタマネギを取り出し、サラダ油とゴマ油で和える。
5) 器に盛り、炒った黒ゴマをトッピングする。
アレンジ
酸味を強くしたいときは梅肉を加えても美味しい。

●新タマネギとキャベツのゴマ酢和え

材 料 新タマネギ 1個
キャベツの葉3〜4枚
油揚げ  1枚
調味料 ゴマ酢 一番だし 1/3カップ
練りゴマ 1/4カップ
米酢 大さじ1
薄口しょうゆ 小さじ2
白炒りゴマ 適量
作り方 1) キャベツは茎を除き、1cm幅に切りラップして電子レンジに1分間かける。
2) タマネギを縦半分に切り、適当な大きさに切りそろえる。
3) 油揚げは焦げ目がつくぐらいに焼き、1cm幅に切る。
4) 1)2)3)をつくっておいたゴマ酢と和える。
5) 4)を器に盛り、白ゴマを散らす。

アレンジ この時期キャベツのかわりにグリンピースでも食感が良い。

[駒井延行]

  ・・・あとは試食。さあいただきまあーす・・・

今回は器をお借りした小野洋氏をお招きし、ご一緒に試食しました。

<新タマネギの中華風マリネ>
 タマネギの甘さがグッと引き締められると、こんな味になるのでしょうか。とてもまろやか。
<新タマネギとキャベツのゴマ酢和え>
 キャベツの緑が少し配された色合いの器と料理が合い、見た目にさわやかさを感じます。食べるとほのかにゴマの風味が舌にのり、味わいさっぱり。ともに美味でした。
・・・・・以上 澤田さんご夫妻

<新タマネギの中華風マリネ>
 自作の新タマネギは特に刺激が強いのですが、一晩漬け込まれているためにマイルドな味に仕上がっています。上手に味を抑えてあるところがニクイ。オイルにからんだタマネギの単調さも、盛り付ける器でとても綺麗に見えます。
<新タマネギとキャベツのゴマ酢和え>
 春らしく、さっぱりしています。また、キャベツの緑も春らしく淡く、淵が一部だけ織部の白地の器に盛りつけられることで、目にも春を感じさせてくれる取り合わせです。
・・・・・以上 斎藤

窯元探訪
●小野 洋氏

 早春の夕暮れ時、木立に囲まれた麻土(まど)工房を訪ねた。吠え立てる番犬と反対に、もの静かなご主人に出迎えられた。小野洋氏その人である。
 通された工房でまず目に入ったのは、大ぶりな花器。そして椿の花が描かれた大小の食器。椿の花は、小野氏の作品に頻出するモチーフで、ファンが多い。
 今回はわがままをいって、季節の野菜を使った一品を盛るにふさわしい器を選ばせていただいた。
 途中からは、染色と手織りで活躍される三枝子夫人も加わって、草木染めの作品を取り囲んで話に花が咲いた。夫が“土”を焼き、妻が“麻”を染める。これが「麻土工房」の名の由来である。「陶・織」の夫婦展を開催されることもある。

[斎藤典保]


【陶歴】
 笠間焼協同組合のホームページをご覧下さい。
 http://www.kasamayaki.net/cgi-bin/artist/conf.cgi?ID=0006

【情報・個展】
・土創会卒業展(―あらたな始まり―)
6月11日〜6月29日(笠間工芸の丘クラフトギャラリーT)
(故)大田慶三・伊藤東彦・小野洋・森田榮一・高橋惇一・筒井修・寺本守・小島英一
(右写真参照)
・食卓の情景展 PartV
7月3日〜8月3日(笠間工芸の丘ミニシアター)
陶、織、木、ガラス、石の作家によるグループ展
器・テーブル・タペストリーなどの展示販売

読者のコーナー
 『クラインガルテン農楽塾通信』をごらんになった皆様のコーナーです。ご意見、ご感想、他の読者の方にお知らせしたいメッセージなどをお寄せください。内容によっては今後、紙面に掲載させていただく場合もありますので、あらかじめご了承をお願いします(匿名、イニシアル、ハンドルネームでの掲載を希望される方は、その旨、お書きください)。
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農楽塾“メール農学校”
●農楽塾「メール農学校」 のご案内

 このコーナーは、都合によりサイトを変更いたします。新しい「メール農学校」のご案内はもうしばらくお待ちください。


 お問い合わせは、農楽塾「メール農学校」、斎藤まで。 
 
■利用者(ガルテナ―)へのお知らせ
◇6月21日(土)『麦の収穫』体験
◇6月28日(土)『ホタル観賞会』 

[笠間クラインガルテン]

■イベント情報
●クラインガルテンの日

 年4回行われるガルテン内の一斉清掃です。5月25日(日)第一回目の清掃が行われました。皆さんのご協力で、ガルテン内も見違えるほどきれいになりました。

●笠間焼き体験

 5月31日に行われた、笠間焼き体験の風景です。


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■発行人:斎藤典保 、石井敬造■編集長:斎藤典保
■編集:有野真由美、駒井延行、富田正義
■通信員:
■発行:笠間クラインガルテン栽培クラブ
■協力:笠間市農政課

●記事に関するお問い合わせ: nougakujuku@michi-m.co.jp
Monthly Kleingarten Nougakujuku News に掲載された記事の著作権は笠間クラインガルテン栽培クラブが所有し、いかなる形式であれ許可なく転載することを禁じます。